東京創元社の第八回鮎川哲也賞の最終候補まで残った(のを改稿した)作品らしいです。
二部構成という形態とっているこの作品。
第一部「メルヘン小人地獄」では、
とある不気味な童話になぞらえられた連続殺人事件が、
第二部「毒杯パズル」では、
第一部踏まえての、ある不合理な謎を包含する――「本編」とも言うべき――事件が、
それぞれ描かれています。
そして、この作品の魅力の一つが、
主人公の瀬川みゆきという「名探偵」の存在にあると思います。
彼女が名探偵という業に悩み、それでも事件に果敢に挑んでいく姿はとても魅力的だと思います。
また、鮎川哲也賞の審査では、
「他で用いられたことのあるトリックが使われている」とか言われていたようだけど、
僕はそっちの本を読んだことがなさそうなので、全然問題なかったです。
名探偵に薔薇を (創元推理文庫) 関連情報
一般的な考えではなく養老氏の独特の考えを、出版社の人が聞き取って本にしたものである。
つまり、養老氏の独特の考えを、出版社の人の理解力・思考のフィルターを通して著した本である。
だから、かなり分かりにくいのは確かである。
養老氏がこの本で言いたいことは「人と人は別々の脳を持ち、したがって思考・感じ方も別々である。」ということだと思う。ところが、我々は「人も自分と同じように考える」と考えがちである。それが問題を引き起こす。
日本人との間で問題が起きる外国人留学生は、日本語を話せる留学生が多いという。日本語が話せるため、日本人は「この留学生は日本人と同じように考える」と思い込んでしまう。そこで、留学生が外国人としては当然の行為をすると、「この留学生は日本人と同じように考える」と思い込んでいる日本人は当惑してしまう。
私も年をとってから分かったことだが、「相手も同じように考えている」と思っていたのに相手が自分の意図と違ったことをしたとき、裏切られたと感じる。
「人と人は別々の脳を持ち、したがって思考・感じ方も別々である。」と初めから思っていれば、裏切られたとは思わないし、大きなストレスは感じない。
「人と人は別々の脳を持ち、したがって思考・感じ方も別々である。」から、もともと人はそれぞれ個性的なのである。だから、個性を伸ばすことより、社会生活に適応することを教育することが大事であると、養老氏は主張する。
「人と人は別々の脳を持ち、したがって思考・感じ方も別々である。」のは、この本のレビューが星ひとつとする人から星五つとする人までいることから明らかだろう。
だから、この本が理解できなくても養老氏を非難したりストレスを感じたりするのでなく、「人と人は別々の脳を持ち、したがって思考・理解・感じ方も別々である。」という事実を噛み締めてほしいと私は思う。
バカの壁 (新潮新書) 関連情報
発売日に購入して以来、聴き込んだ回数は数知れず。
個人的に良かった点を中心にいくつか。
最初に大作「VINUSHKA」を持ってきたところ。
最後まで全く予想のつかないまま展開が変わるのだが、
過去の長篇曲に比べて洗練されていて、聴きやすくなった印象を受けた。
特にこだわりを感じたのは曲ごとにドラムセットやセッティングを細かく変えていること。
タムやハイハット、シンバルに至るまで定位を決めてくれたおかげで
Shinyaが叩いている様子を想像しながら聴くという新たな楽しみも出来る。
初回生産限定盤に付いてくるアンプラグドCDは今回も
クラシカルなアレンジで構成されているのだが、
「RED SOIL」で、原曲の後ろでかすかに聴こえる
つぶやきのようなボーカルテイクを採用したところがまた憎い。
唯一残念だったのが先行シングル2曲を英歌詞に変えて録音し直したバージョン。
こちらは好みが分かれるところかとは思うが、個人的に京はメロディアスな曲にこそ
日本語のほうがアルバムの世界観を表現する上ではふさわしいと思う。
UROBOROS 関連情報
京仏壇はやし 数珠 浄土真宗 八寸 本水晶・紫水晶仕立て (女性用) 正式 本式 【数珠袋付き】 京都
奥さんに頼まれて購入、たいへんよいもので奥様も喜んでくれました 京仏壇はやし 数珠 浄土真宗 八寸 本水晶・紫水晶仕立て (女性用) 正式 本式 【数珠袋付き】 京都 関連情報
会話文の緊張と緩和が生み出す脈々としたリズムのおかげでどんどん読めてしまう。登場人物らそれぞれの機知に富んだ言い回しもとても楽しい、というか名ぜりふの雨嵐。
全体として読んでさっぱりとした印象を受けるのは、この作品は戯曲であり、ハムレットを主とした登場人物たちはただひたすら自分の人生(役)を演戯しているからで、他の純文学作品の主人公には心理的な一貫性があるが、この作品にはそれがないという所がミソ。しかし決して〈軽い〉わけではなく、テンポの良い磨き上げられた作品だと評価するのが適当。
ハムレット (新潮文庫) 関連情報