まずは手持ちカメラのぶれに慣れてください。愛すべき疾走する世界への第一歩です。ジークフリート監督は旅の描き方をよく知っている。日常の延長をよく知っている。女性の美しい描き方を知っている。画と音の幸福な融合をよく知っている。物語りはない。いや、むしろいらない。人の顔をじっくり見る映画。見て厭きない映画。濡れ場を作らなかった監督の意図は正しい。なぜなら、優しい孤独感にさいなまれながら、隣に座ったアカの他人を抱きしめたくなる映画だからだ。ところで皆さん、好々爺、巨匠イヴリー・ギトリスが涙を流しながら指揮をしたあの名曲は何の曲なのか、誰か教えてくださると大変嬉しいです。そうそう、ジョージ・アベにびっくりです。 サンサーラ [DVD] 関連情報
贈り物に上げたので、自分では聞いていないので、聞いた感想は書けない。 ヴァイオリン名曲集ア・ラ・カルト 関連情報
昨年末のサントリーホールリサイタルが中止となり残念でした(チケット入手済み)。今年度は再来日されましたが、大阪から聴きに行く事が出来ませんでしたが、本CDにより良さが実感できました。この演奏会に参加した友人にもこのCDを薦めました。喜ばれています。再度の来日を待ちわびているところです。 THE VIOLIN VIRTUOSO 悪魔のヴァイオリン 関連情報
イヴリーお爺の弾きっぷり映像と音楽♪一度は観て見たいなぁと思っていた映像作品です♪購入後、繰り返しみちゃうんだな。この弾きっぷり♪コンサートの特等席で観た,お爺の弓捌き♪シビアとユーモアの間にみせる,なんとも言えない表情がこのDVDにもあります♪観る度に、新しい発見です♪良く聴くこと、良く観ること、良く感じること♪そして、自ら動くこと♪の大事さが、このDVDには詰まってます♪ ヴァイオリンの至芸 [DVD] 関連情報
「日本に行く。実際に何が起こっているのかこの目で見なくてはならない。フランスからの渡航費はエールフランスに掛け合うし、私の来日にかかる費用は一切負担する必要はない。それから、出演料はいらないのでチャリティコンサートを行ってくれ」。東日本大震災と福島第一原発事故の後、多くの海外のアーティストが予定されていた来日公演をキャンセルした。しかし、当時既に90歳近かった1922年生まれのクラシック音楽界の巨匠バイオリニストがとった行動はそれとは逆だった。日本の愛弟子や音楽関係者たちとすぐに連絡をとり「一晩中寝ずに考えた。事情が許すようなら、すぐにでも日本に駆けつけたい」と語り、高齢をおして5月末に来日し、石巻市を訪れ、東京でチャリティコンサートを開き、内外のプレスの取材にも積極的に応じた。翌年以降も来日の度に陸前高田市などを訪れている。そんなギトリスは、自らもユダヤ人として第二次世界大戦と中東戦争を経験している。母親との折り合いも悪かったようだ。だが、けして暗い性格の人ではない。様々な人たちと交流を持ち、愛し、努力し、演じ、教え、年輪を重ねて生きてきたことが、本書の証言や記録を読むとよくわかる。「自分の中で表現の自由をじっくり育てるため、単にそのための手段としてテクニックはある」。フィリップ・クレマンの著作を3部に分けて再編集し、最後に日本の読者向けの記載を加えて作られている。正直、あまりまとまりのいい本ではない。ただ、ギトリス本人のインタビューや著作からの引用だけでなく、様々な人たちのコメントがふんだんに掲載されており、この大御所が、世界中の音楽家たちから愛されていることがよくわかるようになっている。「ニュアンスというのは、ヴァイオリニストができる限り行うべき三つの要素が複合した動きのことだ。三つとは、力強さ、音色、ルバート。三つそれぞれが音の文体を形作り、耳に届いて音楽の流れるラインとなる」。個人的な話になるが、私もこの人の演奏を聴くために2013年に紀尾井ホールに足を運んだことがある。時にトークを交えながら、普通のコンサートとは明らかに違うオーラに包まれていた。そもそも、こんな高齢で現役のバイオリニストとしての技巧を維持できていることが驚きだ。19世紀的とも称される独特のスタイルは、時に批判の対象となることもあるが、スキのない現代的で画一的な演奏とは明らかに違う個性を放っている。「ヴァイオリンを弾くことは、私にとってただ『ヴァイオリンを弾く』じゃなくて生き方なんだ」。冒頭部分にはカラー写真が10ページ以上にわたって掲載されている。本文においても、解像度はよくないが、白黒の写真が時々収められている。 イヴリー・ギトリス ザ・ヴァイオリニスト 関連情報