山本甲士 商品

山本甲士 とげ (小学館文庫)

 家族が公務員なので、市役所ネタには笑えるところが一杯ありました。それに、市役所に限らず、いるいる、こういう上司・こういう同僚…と共感しました。主人公に同化して、「いや、そこはそんな冒険したらアカンて。忍の一字じゃ」とか「あちゃー、それはセクハラって口実与えたようなモンやで」とか、心の中でツッコミを入れながら読みました。だからハラハラしました。 主人公は計算高いところもあるし、けっこう短気なのですが、ラストは良かったです。逆境をチャンスにしてしまうタフさには感心しました。 新聞の投稿欄を読んでると、正論とかイチャモンとかいろいろ載ってるけど、結局あなたは何をしてるの?という気になります。行政の誠実な対応を望みますとか、最後は人事みたいなんですよね。でも、ボランティアを実際なさっている立派な市民もいっぱいいます。自分も市民としてのあり方・同僚や上司としてのあり方を反省しました。 シルバー・アロワナの表紙が癒し系で、好きです。 とげ (小学館文庫) 関連情報

山本甲士 銀幕の神々

ちょうど東京大学が入試試験ができないくらいに学生紛争で荒れていた時代に大学入学だから1950年生まれの男性を主人公にした回顧録風小説 高倉健の任侠シリーズに青春のうちの早春期、まさしく厨二病真っ盛りの、 自意識が服着て歩いている時期に洗礼を受け心臓の悪い絵画の才能に溢れた魅力的な従姉妹がいて自宅の立ち飲みやを手伝いながら、とてもいいやくざというちょっとあり得ない人仲良くなり ほんのちょっと世間の荒波に洗われてみたりしながら高校時代をすごし大学は紛争で荒れているからすぐにやめて、 請われて入った文具会社で役員に登りつめました。あれもこれも、高倉健さんの洗礼のおかげです・・・ま、そんな感じかな。この年代の人って ビートルズ世代なんだけど そのかけらも出てこない。それがある意味すごいなぁと。おもしろいかどうかは・・・うーん。まあそれなりにって感じかな。読んで損したとは思わないけど、もう一度読もうとは思わないかも? 銀幕の神々 関連情報

山本甲士 どろ (小学館文庫)

「どろ」と聞くとドロボウの『どろ』と想像していまいますが、この「どろ」はドロドロの『どろ』です。隣家との際限のない陰湿な争いはフィクションにしてもやり過ぎだと思いますが、昨今の世の中の動きをみればありえなくもない気がしてきます。 どろ (小学館文庫) 関連情報




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