80年代初頭を代表する最も美しい作品の一つ。丁度この頃に猛威を振るった「ニューロマンティック」の人工的で過剰なアレンジの楽曲群に対抗するように出現した「ネオアコースティック」。その象徴だったのが彼らであり、この作品である。煌めくように、あまりにも美しいギターサウンド。恋をして、親友達と泣いたり笑ったりした「青春の1ページ」を切り取ったかのような感覚。ここには誰もが体験した、また何時までも大切にしたい「永遠の青春」が時を止めたまま封印されている。「Oblivious」「Walk Out to Winter」「Pillar to Post」といった有名曲もいいけど、個人的には「We Could Send Letters」「Lost Outside the Tunnel」「Down the Dip」「Haywire」といったどこか「青春のホロ苦さ」のような味わいのある楽曲が最高!ロディ・フレイムによるこの瑞々しい感性は、現代においてこそ有効なのかもしれない。
ハイ・ランド、ハード・レイン
Original Album Series: Aztec Camera
80年代を再考するにあたって、この5枚組でまとめて聴きました。いわゆる”ネオアコ”。90年代の日本で流行った”渋谷系”の原点だと思われます。日本人に受け入れられやすいPOPサウンドです。坂本龍一がプロデュースした作品もあり、全体的にきっちりと作り込んだ音楽です。「おしゃれ」な感じですかね。 Original Album Series: Aztec Camera 関連情報
前作のデヴュー・アルバムから2年ほど経った84年、このアルバムが届けられました。ちょっと大人になったロディがしぶかっこいい曲を聴かせてくれます。シングル用の派手な曲はないかもしれないけど。でもシングルになった"All I need ..." のイントロのギターのフレーズ、同じくシングルの "Still on Fire" のギターのカッティングは、一度聞いたら、忘れられない。うーん、素敵すぎかも。 Knife (Expanded Edition) 関連情報