トップモデルから、引退→向島芸者、という破天荒な道を歩むOKA-CHANGのエッセイ集。モデルというと、おとなしくておしとやかでおしゃれなイメージがあるのだけど、この著者には、どれもあてはまらないようだ。そもそも「おしゃれ」が嫌いらしい。<「もっとおしゃれなこと書けばいいじゃん」"おしゃれなこと"っていったいなんなんだよ。定義しろよ、定義![…]「例えばどういうこと?」「えーと、ほらこの辺のイケてるショップのこととか、おしゃれっぽい音楽のこととか……」[…]ため息。ふか〜〜くため息。ついでに放屁。>あー放屁までしてしまってます。トップモデルなのに。。。ただし、こんな感じで基本的にお行儀は悪いのだけど、全体には不思議と品が漂っている。それは多分、流行り言葉とか流行り物とかに流されないで文章が綴られているからだと思う。なかなか他所では読めない文章だ。 アイロニー? 関連情報
mixi上で書かれていた、本当にプライベートな日記。そして日常のOka-Changの写真とエッセイ。移動中に一気に読んでしまいました。そしてアイロニーに引き続き、ここでも写真で切り取ったように瞬間的に感じる言葉がたくさんあります。「毎日日記を書くなんて孤独以外あり得ませんよ。」「マスカラを付けたので、今日はもう泣きません。」「いいんか、そんなことやって。質問と答えをシャッフルさせていいんか?それってテレビの人が一番やってはいけないことじゃないんか?」 半径50センチのできごと。 関連情報
「oka-chang初の小説」を期待して読むと裏切られるかもしれない。一作目、二作目を読んだことのある人はがっかりするかもしれない。「小説だから」では収まりきらない暴露感、前作で読んだ事のある同じフレーズ。まるで彼女の日記を読んでいるような淡々とした流れ。しかしそれを補って余りある程の彼女の覚悟にため息が出る。ちっぽけな才能を小出しにして生きながらえるこの世の中で、大きな才能を持った著者のこんなに潔い本がもし売れないとしたら、本当に見る目がないと思う。でも、「生き急いだ」この傑作で終わりにして欲しくない。出し惜しみをしなさすぎた本書は、正直に言えば売れて欲しくない。 トール・トーク 関連情報