この本は、3.11について、被災地でリアルタイムでどんなことが起きていたかについての詳細な記録であるだけでなく、被災者の心情について克明に描かれているだけでも読む価値があるのに、さらに素晴らしいのは動物達を助けることについて、明解な理由が書かれていることです。著者の阿部さんは幼い頃から、動物だけでなく、弱い立場で迫害を受けているような人々の事を知っては胸を痛め、やがて野良犬・猫たちを「身近な難民」としてとらえるようになったそうです。難民が身近にいたら、手を差し伸べる心情はそんなに想像に難くないと思います。そして「身近な難民」という言葉が、私自身が何故こんなに弱い彼らのことが気になるのか、単にかわいそうというだけでは済まされない、この気持ちは何なのか、についてのはっきりした答えとなりました。そして人はしょせん自分が良ければ他はいい、というエゴイズムで生きているという真理、助けてあげたいけど自分では動かない依頼心など、人間についての深い理解をご自身の経験を元に説得力のある言葉で書かれており、本当に読み応えがあります。阿部さんの、現在も続いているであろう不眠不休の生活ぶりからは、彼女の孤独な魂のようなものが伝わってきて切ないし、彼女だけではなく人間はやはりひとりなんだ、と思うとさらに切ないのですが、けれどそれもまた真理だと、この本で確認することによってあらためて受け入れ、阿部さんも進んでいるんだから、私も進もう、と思ってしまうような本です。 動物たちの3.11 被災地動物支援ドキュメンタリー 関連情報
【リボンピンバッジ・動物愛護】アニマルレフュージ関西(ARK)
わんちゃん関係の仕事をしていますので制服に付けて使用しています。なかなかかわいくていいですよ。黄色と黒の色使いがいいのと肉球のデザインがカワイイですね。 【リボンピンバッジ・動物愛護】アニマルレフュージ関西(ARK) 関連情報