徳田虎雄 商品

徳田虎雄 トラオ 徳田虎雄 不随の病院王

徳洲会グループと徳田虎雄を知ったのは、本書にも書かれている衆院選の選挙違反事件だった。単純にそのニュースだけを捉えれば、ダーティーな存在というイメージを残し、流し忘れ去ってしまうのですが、離島や僻地の地域医療に力を注いで来た人物である事も添えて、報道したニュースがあった。たまたま、それを耳にして興味を持って、この本を購入しました。読後の感想を結論から言えば、徳田虎雄という人物に感動と感銘を受けました。弟を亡くした事で一念発起し、人一倍の努力を重ね医者になり、離島や僻地の地域医療を充実させるため、人の何十倍・何百倍もの努力を重ねて来た人物であり、世の中に不可欠な存在だと思う。当然ながら、冒頭に書いたように選挙違反事件の首謀者である事も間違いないのだが、私の受けた印象は、目には目を歯には歯をで、自ら染まった訳ではなく相手に対抗したのが発端だった気がします。その習性が身についてしまって、現在も同じ手法を用いて戦っただけの事ではないだろうか?勿論、全てはやってはいけない犯罪行為である事に間違いはないが・・・・。ダーティーなのは事実なのだけれども、私利私欲のために利権を貪る政治家と比べたら、かなり癖はあるが、遥かに純粋で人間らしいと思えるのは私だけだろうか? トラオ 徳田虎雄 不随の病院王 関連情報

徳田虎雄 トラオ 徳田虎雄 不随の病院王 (小学館文庫)

「黄色は進め。赤は注意して進め。」という信号のエピソードには吹き出した。一事が万事この調子である。自らがルールブックであり、そのルールブックに則っていれば世の法律などお構いなしというまさに猪突猛進ぶり。周りを台風のように巻き込みながら、敵にすらも愛されるそんな人間味あふれるトラオの魅力を余すことなく公平に描いている力作だ。正直、最近の徳洲会事件で、この書籍を読もうと思っていたのだが、徳洲会の背景を詳しく知っていないと報道からは「徳洲会=悪の権化」のような印象を覚えてしまう。それこそ医師会の思うつぼだ。もっと数多くの人に手に取ってほしい一冊である。 トラオ 徳田虎雄 不随の病院王 (小学館文庫) 関連情報

徳田虎雄 トラオ―徳田虎雄 不随の病院王

≪それにしてもALSとは、何と凄まじい病なのだろうか。全身の自由を根こそぎ奪われながらも、意識と感覚はまったく健常を保ち続ける。・・・・・全身の自由を完全に喪失し、外部との意思疎通の手段まで根こそぎ剥奪されてしまっても、脳は変わりなく機能し、意識と感覚はあり続ける。この想像を絶する苦悩−−。いや、それが果たして苦悩なのかどうかすら、本当のところはもはや患者本人にしかわかり得ぬ超絶世界の中にあるというべきだろう。≫(p.15〜21)トラオ本人はどう受け止めているのか。≪これからが じんせいの しょうぶだと おもっている とじょうこくには びょういんがあれば たすかるひとも たくさんいるはず せかいじゅうに かんじゃの ための びょういんを つくるため あたえられたびょうきと おもい かんしゃしている でなければ のうそっちゅうや こうつうじこで しんでたかも≫(p.10) ≪ひとのためにつくさずに なにがじんせいか せかいじゅうにびょういんをつくる それに じんせいはいつまでも すりるがなくちゃ≫(p.284)徳田虎雄という人間がいま置かれている、常識的には「絶望的」としか言いようのない現状にきっちり目をすえつつ、その後の人生を決めた徳之島での生い立ち、徳田虎雄が一挙にクローズアップされることになった徳之島への米軍基地移設問題、徳田虎雄の悪名高からしめた保徳戦争の実相、医師会との相克、病気腎移植で犯罪者扱いの万波医師を救った徳田理事長の決断等々一挙に読ませる内容がつまっている。著者のつかず離れずのスタンスが徳田虎雄という常識の外で生きている人間の実像によく迫ることになったと思う。徳田虎雄を知る人にも納得できる。読み終えて、一日でも多く命永らえてくれることを祈らずにはいられない。 トラオ―徳田虎雄 不随の病院王 関連情報




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