柳家花緑の落語入門 [DVD]
ニッポンの夏がやって来ました。夏といえば怪談噺。それも三遊派や林家の『牡丹灯籠』や『真景累ケ淵』、『乳房榎』や『江島屋』のような恐ろしい噺もいいですが、柳家の怪談噺は抱腹絶倒のストーリーに味がありますね。収録されている花緑の『不動坊』は、実におもしろい。かなり動きのある噺だけに見て聞いて、とっても楽しいのだ。表情が豊かで仕草もウマい。噺の途中で屋根からの侵入口(窓)の解説まで丁寧にしている。ありがとさ〜ん!
正直、花緑の芸は三代目三遊亭金馬のように、わかりやすいのがウリ。そういう部分では、落語入門のタイトルにふさわしい! 『紺屋高尾』は、主人公に花緑の持っている人間的な誠実さが光っている。高座もバックの屏風も座布団も毛氈も、すべて“白”に統一して、着物も噺家も実に引き立って見えた。陰の演出者の方、実に御苦労さまと敬意を表したい!
ただ欲を言えば、室井佑月との対談は頂けません。特に前半、ぜんぜん話が噛み合っていない。対談のキャッチボールもそれて盛り上がりもありませんでした。彼女は落語の知識も乏しい。脳みそ3グラムのオンナを出したことは、ミス・キャストとしか言いようがない。せめて仕込みをしっかりと時間を取って、彼女の足りない部分をフォローして欲しかった。リハーサルやったの? 台本作って、本読みしたの? 映像づくりの基本でしょう。なんかぶっつけ本番のようにも感じました。
でも、ぼくの満足度は全体的には80点で満足だ。この次はもっと工夫して下さい。『時そば』、『長短』、『高砂や』、『粗忽の使者』、『饅頭こわい』、『中村仲蔵』、『猫久』、『厩火事』、『大工調べ』、『文七元結』、『河童の恩返し』などなど、映像にして欲しいものはワンサとある。
花緑さん、このあとも期待してますよ。どうぞヨロシクお願い致します!
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堂本ルール 5 (ヤングチャンピオンコミックス)
エリートヤンキー三郎の阿部先生の佳作「番長連合」で一番キャラの立っていた堂本くんが主人公の漫画です。
番長連合はちょっとした話題作になったはずですが、なにしろチャンピオンでの話題作なので、
その更にスピンアウトである本作は残念ながらほとんど話題になりませんでしたねー。
でもこの作品、読むとおもしろんですよ。なにより堂本が稀有で魅力的なキャラクターです。頭が切れ、行動力がありすぎ、ぶっ壊れてるようで確固とした己があり、ほとんど子どものようでありながら冷静でもあり、でもやっぱり壊れているw 安部先生がこのキャラを描いたときに「これだ!」と掴んだ気持ちもよくわかります。いまどき珍しい破滅型のヒーローですね
こういうデカダンなヒーローは70年代ぐらいが全盛だと思うんですが、今でもこの手のキャラは魅力的で実はそこかしこで脇キャラとして出てたりします。
堂本・同じく壊れてる長谷川・もう一方の主人公の浜田山の3人によるロシアンルーレットは実際おもしろい! なんというか血がたぎる! 大ゴマを多用してますがこれは必要だからこそ大ゴマなんですよ。ギャグを描いてた人はやはりシリアスもちゃんと描けるなぁ、それもちゃんと娯楽作品として。
エリートヤンキー三郎より5倍ぐらいは面白い本作、読まないのはもったいないですよ〜
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イタリアワインがわかる
この著者の作品はどれも、かゆいところに手が届く内容です。この本はわかりにくいイタリアワインの世界を、初心者でもわかるように解説しています。これを手がかりにイタリアワインをいろいろ飲んでみたいと思います。
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ブルゴーニュワインがわかる
これはコート・ドールの主な区画と造り手について書かれた本です。原著『Making Sense of Burgundy』は1990年に出版されたもので、内容は少々古くなっています。しかし、グラン・クリュはもちろん、主なプルミエ・クリュに至るまで豊かな感受性で特徴が表現されており、良い造り手だけでなく、有名でも冴えない造り手についてもはっきり書かれています。引用が多く史料として役立つうえに、文章は読みやすく一気に読んでしまえます。
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うちの3姉妹 増刊号 思い出おっぺけぺ
書き下ろしとより抜き、とは最初からわかっていたのですが、ちょっと立ち読みして、あ、結構書き下ろし多い?と思って買いましたが、うちに帰って読み出したら、後半は単行本のまとめ、っぽかったです…
ご自分でもあとがきで言ってますが、3姉妹よりもぷりっつさんが主役です。
3姉妹のファンの方はこれよりかは他の同日発売の本のが3姉妹のその後が楽しめます。
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