氏の透明感ある美声と繊細な表現力は、今なお多くのファンを魅了してやまない。
今年デビュー40周年を迎えた氏は、ふきのとう時代の自身の人気曲をセルフカヴァーしたアルバム夜想曲IIを発表。
ピアニストの妹尾武氏とバイオリニスト都留ノリヒロ氏のアレンジによる心の琴線を揺らすバラードは、昼の喧噪を忘れ、一人の夜に酔わせてくれる。
その中でもふきのとう時代は山木氏がボーカルを担当していた「ふる里に帰ったら」
改めて30年の時を経て自身の歌唱を聴くと、若い頃聴いた印象とは違った味わいがある。
夢を抱え地方から都会を目指した多くの若者達。やがて夢破れ故郷へ帰る者、見送る者・・・同世代が共有する昭和懐かしい心象風景である。
今年氏は62歳。声は若い頃とは変わったが、先日の40周年中野サンプラザのコンサートは実に4時間半を超え、最後まで失速することなく力強い歌唱を披露し、聴衆を感動させた。
このアルバムでも歳を重ねたからこそできる歌唱表現で、若い頃には気付けなかった歌詞の情景や心情を丁寧に優しく歌い上げている。
尚、ジャケットや歌詞カードのイラストを担当した楢喜八氏は氏の遠縁にあたるらしい。
ユーモラスな中にもどこか懐かしさと切なさを感じさせるイラストにも、安らぎを感じるアルバムである。
夜想曲II 関連情報
鈴木康博さん、山本潤子さん、細坪基佳さんというまさしくフォーク、ニューミュージック、J−POPの歩みともいえる『Song For Memories』という素敵なタイトルのジョイントはまさしく同窓会のような懐かしさに包まれていました。
自分達で曲を作り、アコースティックなサウンドでしっかりとメッセージを聴衆に伝えるという、シンプルですが確実にリスナーの心をとらえる歌が、当時しっかりと存在していたのは事実です。3人の歌唱力には定評がありますし、ハーモニーの合わせ方はキャリアだけでなく、それぞれのアーティストの歴史や活躍へのレスペクトが感じられる温かいものでした。
3曲目のブレッド&バターの「あの頃のまま」のハーモニーと楽曲に強く惹かれました。呉田軽穂の作詞・作曲だったのですか、ユーミン提供の曲とは知りませんでした。1970年代後半、フォークからニューミュージックへと音楽のトレンドが移っていった頃の香りが強く伝わってきます。彼らの経てきた足跡と同時代の音楽スタイルは今聞いても懐かしさは感じても輝きは全く褪せていないことに驚いています。
チューリップの「魔法の黄色い靴」、吉田拓郎「夏休み」、BUZZの「ケンとメリー~愛と風のように~」、RCサクセションの「雨あがりの夜空に」、石川セリの「八月の濡れた砂」など、懐かしいこれらの曲を聴くたびに、これらの音楽を共有し共感できた世代は幸せな音楽体験をしてきたと言えるかもしれません。まるで彼らが昔一緒にグループを結成していた頃があったかのように感じられました。
サザンオールスターズの「YaYa ~あの時代を忘れない~」も、鈴木康博さんの編曲によって見事に自分達の音楽に昇華していました。爽やかさと懐かしさを感じさせるハーモニーの魅力がストレートに伝わってくる演奏と言えるでしょう。
なお、リーフレットには曲の解説もメンバーの紹介もありません。ターンテーブルとLPレコードのイラストを載せるページがあるのなら、もう少しファン・サービスがあっても良かったのでは、と思います。何しろこのアルバムを聴くリスナーは懐かしいあの頃に一時戻りたいわけですから、そのような配慮も必要でしょう。
Ellys Green 関連情報
30年ぶりにライブに行き、懐かしい曲の他にこのアルバムの中の数曲を初めて聞き、とても印象に残ったので購入しました。
やっぱり細坪さんらしい曲ばかりで、とても気に入っていて、何度も聞いています。
私もギターを始めたきっかけが、”ふきのとう”の「白い冬」・「春雷」だったので、”弾き語り”の血が騒ぎ出してきました。
細坪基佳ベスト~Dear Old Friends~ 関連情報
Guitar songbook ふきのとう全曲集 ふきのとうの作品を全て収録
昔は、「耳コピ」で、練習していたが、全部楽譜になっているとやっぱり楽ですね。 Guitar songbook ふきのとう全曲集 ふきのとうの作品を全て収録 関連情報