守ってあげたい! [DVD]
陸上自衛隊の女性自衛官教育隊をモチーフにした映画です。実際に教育隊がある朝霞駐屯地で撮影されました。自衛隊に入隊し、最初の3ヶ月の新隊員前期教育を修了して一人前の自衛官になるまでの話です。フリーター女が適当な気持ちで募集事務所を訪問して広報官とアレコレやりとりする場面はよくある話だと思いましたが、訓練や営内生活の描写は(陸上自衛隊が撮影協力しているとのことですが)あまりリアリティがありません。キャストの髪型等も女性自衛官の新隊員らしからぬ風貌で、全体的にコミカルな方向に走りすぎているので細部の作りこみなども適当です。登場人物が自衛官であるとか、舞台が自衛隊とかいうのは単なるシチュエーションとしておいて、リアリティを大事に保ちつつ普遍的な人間ドラマを描ければ普通に良い映画になると思うのですが、変に(決してリアルではない)自衛隊っぽさ、滑稽さ、特殊な業界っぽさだとか(基本教練や戦闘訓練や非常呼集がキツいとか規則が厳しいだとか班長が怖いとか)そういう所ばかりをコミカルに強調しすぎて純粋な映画としての面白さやドラマ性を損なっているように感じます。洋画の軍隊モノなどは(コメディっぽいものでも)その辺がきちんとしているものが名作だと思いますが。ただ自衛隊を題材にした映画は少ないですし、怪獣映画とかじゃなくってもっとこういう普通の映画で自衛隊モノは特に希少と思うので、一見の価値はありますし、菅野美穂の自衛官姿が見られるというのが素晴らしいです。結論はそこです。
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泪壺 小嶋可奈子 渡辺淳一 APD-1247 [DVD]
小嶋可奈子ちゃんが体当たりした初脱ぎDVDです。興味のある方は観て下さい。
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晩鐘
新聞での大きな広告を見て読むことになりました。著者自身は70年代にはメディアでは有名な人物でしたが、これまでその作品を読むことはありませんでした。かなりの長編ですが、あっという間に読んでしまいました。タイトルは意味深ですが、でもこれはかなりdeceivingですね。もちろん「晩鐘」を思わせる部分も断片的に著者により述懐されますが、これほどのヴォリュームの描写とどうもうまく交差しないようです。となると、はたしてこれほどのスペースが必要だったのかなという疑問も起きてきます。本書のフォーマットは、もはやこの世にはいないある人物への著者への手紙と著者による時系列的な回顧が交錯するものです。この形式はその後の展開を期待させましたが、どうも最後まで盛り上がることはないようです。このある人物の個性がはっきりとは浮かび上がってこないのです。時系列的な回顧は戦後の早い時期に始まり最近まで続きます。となると回顧は70年近くにまで及んでいるわけです。これほどの長い期間にわたる回顧にどの程度の真実性があるのかは疑問が残るところですが、さすがは小説家です。どの場面も、もはや存在しない東京や伊那の風景やディテールを含めて細かに描写されていきます。ただその回顧は、著者が属していた「文芸キャピタル」の同人そして著者の夫とのかかわりに限定されています。でも文芸キャピタルが掲げたメッセージやその時代的な背景をその青臭さを含めて理解することはもはや現代では不可能です。そしてそこに関わった文学者たちがもはや忘れ去られている現状ではゴシップ的な興味を喚起することもありません。文学者の回顧ですので、時代の具体的な刻印の変貌の描写は限られており、描写の中心は、著者の夫とのかかわりをめぐる出来事に限定されていきます。この夫はいつの時代にも存在する、「世俗的な失敗」が運命づけられているといっていいほどのパーソナリティであり、結果として同じような失敗が何度も繰り返され同じような害を周りにまき散らしていくというわけです。これはある意味普遍的な現象であり、具体性のユニークさをのぞけば、あまり興味を引くものではありません。つまるところ、このような夫が存在したことが、著者のその後の執筆生活の基調とその成功を決定づけたということは皮肉なものです。著者の描写が示す通り、時間の経過は残酷なものです。著者の周りにいた様々な人物も世俗的な成功の有無にかかわらず徐々にこの世から退場していきます。残された空白感と時間の経過は記憶を純化します。本書は今の時点からの過去の再解釈なのかもしれません。そしてその再解釈を行う著者は、長い時間と時代の変貌にもかかわらずあまり変わっていないようです。そしてこれこそが見事な達成なのです!
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クール・キャンデー (祥伝社文庫)
兄のお嫁さんが死に、その容疑を兄がかけられて……というお話。主人公の中学生、渚が、兄の無実を証明すべく、奔走します。縦の糸が見事!序盤〜中盤は、中学生、海の町ということもあって、割合さわやかに進みます。うっすら恋模様なんかも交えつつ…。後半のさらに後半から、一気に種明かしというか、伏線の解放が始まり、そして、誰もが衝撃を受けただろうラスト!これぞ、若竹七海だあ!という感じです。でも、若竹七海好きなわりに、アンハッピーエンドの苦手な私は、ラストが衝撃過ぎて☆マイナス1。古書店アゼリアくらいの毒が好きなので…。余談ですが、「青に捧げる悪夢」角川書店で、渚のその後(高校生時代)の短編が収録されています。(アンソロジーです。個人的にはとっても豪華な顔ぶれ)こちらは、少し希望のあるラストになっているので、興味のある方はぜひ。
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大七酒造 大七 純米生もと 1800ml
オームパーティーでぬる燗をつけて仲間4人で1時間で飲み切りました。ものすごくおいしかったです。
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