ダリル・ウェイ 商品

ダリル・ウェイ Night Music

要は、LP を持っているアルバムなので、無理して CD を買う意味もない?

いえいえ。矢張りデジタル音源を持ちたい、LP は既に結構擦り切れちゃってもいるし、と言う事で決断。

と言うか、CD を随分前(20年くらい?)から探していたのですね。

元々、小生が高校時代にミュージックライフだかなんだかの雑誌に出ていた広告を見て「知らないバンドだけど良さそうじゃない?」と思って LP を買ったらぶっ飛ぶくらい感動した、と言うアルバムです。

ダリル・ウェイさんがバイオリン屋さんだと知ったのはその時ですね。

兎に角、ロックなんだけれど、ジャズっぽい、ジャズ・ロックと言っても良いサウンドがあちこちに散りばめられており、プログレとはいえないけれど、かなりプログレファンにもウケるサウンドで、小生の今では数少なくなった LP 農地でも、ではない、の内でも家宝にしようかと思っているアルバムの CD 盤なのです。

今聴いても全然古臭さないなぁ、と思うのはそれだけ思い入れが強いから? Night Music 関連情報

ダリル・ウェイ サテュレーション・ポイント(飽和点)

73年発表の2nd。のっけからウェイの高速ヴァイオリン・プレイで突っ走り、それに応えるかの様にジョン・エサリッジも凄まじいソロを聞かせる。1stではヴォーカルと演奏をおのおの聞かせるというどっちつかずの内容で小さくまとまっていた感じだったが、本作は完全に演奏が主体。歌詞付きのヴォーカル・ナンバーは一曲のみと徹底した作品になった。エサリッジについてはまだリズム感が若干悪いものの、その後のプレイを彷佛とさせる名人芸的なジャズ・ロック風ソロを次々と聞かせていて非常に充実している。その反面、陰鬱で美しい旋律を持った名曲3.においてはそれこそ喧嘩常套的なかなり乱暴なソロを聞かせていて興味深い。メロディ部分においてはウェイのヴァイオリンとの美しいユニゾンを聞かせているだけにそのコントラストが強烈だ。『飽和点』のタイトルが付けられているように色々な意味でこのグループの限界が訪れていたのかもしれない。どちらにしてもウルフを聞くならこのアルバムで決まり。素晴しい演奏が楽しめる。 サテュレーション・ポイント(飽和点) 関連情報

ダリル・ウェイ カニス・ループス

 カーヴド・エアを脱退したヴァイオリニスト、ダリル・ウェイが結成したグループ、ウルフのセカンド。
 全作でのヴォーカルの弱さはメンバーたちもよく理解していたようで、本作では1曲のみに減らされている。
 全体的にエサリッジのギターが前面に出てきている分、心なしか、ソフト・マシーン寄りのサウンドになってきている気がする。
 インスト中心の分、全作よりは評価が高いが、しかし、カーヴド・エアの域には程遠い。全体的な温さというか…
「スロー・ラグ」は名曲だが、他は印象が薄い曲が多い。

 ボーナス・トラックとして、シングル/EP曲(ヴァージョン)が3曲。
 いつも書いていることだが、ジャケットは厚紙でしっかり造って欲しいものだ。
カニス・ループス 関連情報

ダリル・ウェイ ロスト・ブロードキャスト [DVD]

ドイツのTV番組"BEAT CLUB"にはヨーロッパ・アメリカのロックバンドが数多出演していて、有名どころから「レアで、他ではお目にかかれない」お宝ものの映像まで多量に収蔵されていてマニアには垂涎のマスト・アイテムである。このサード・イヤー・バンドの映像なども、他ではまずお目にかかれない貴重な演奏で、私はその一曲のために"BEAT CLUB"のBOXセットを購入したものである。ただBEAT CLUBの放送は一曲だけで、しかも演奏のメンバーのアップはなく、おまけに目障りなエフェクトが全体に施されていて、「誰が、何を演奏しているのか」良く判らない内容で不満が残る内容であった。それでも見られただけマシか、と自分を慰めていたところ、同様に思う人間は多いらしく、未放映映像を含むDVDが単体で発売されるのは慶賀の至り、という他ない。最近でもキング・クリムゾンの映像が「太陽と戦慄」のBOXセットに収容されたり、カーヴド・エアやキャプテン・ビーフハートの貴重な未放映映像を含むDVDが発売されたり、と利権問題がクリアされたのか続々発売されるのは驚きと喜び以外の何物でもない。このサード・イヤー・バンドの映像も、未放映の2曲を含む、最初見たときの不満を解消させる充実の内容が収められている。
放送されなかった映像まできちんと保存していた、ドイツ人の几帳面さにまず脱帽するしかない。日本で40年以上前の音楽番組がどれだけ残っているか、考えただけでも「番組の保存」に対する日本人とドイツ人の考えの違いに愕然となるのである。収録は3曲で、オンエアの「ハイド・パーク」よりむしろ未放映の曲の方が見所満載で目が離せない、内容である。BEAT CLUBのBOXものではわからなかった演奏メンバーもここでは明らかになり、メンバーはグレン・スウィニー(dr)、ポール・ミンズ(ob)、ポール・バックマスター(b)、デミニ・ブリッジス(g,vo)にゲストのガスパー・ロワール(per)が加わった5人で演奏されている。「ハイド・パーク」では全景でしか演奏が写されておらず何をやっているのか把握しづらく不満が残るものだったが、未放送映像の方はアップも満載でプレイが充分に堪能できる、のが皮肉である。特に一曲目の「イン・D」ではエフェクト処理が施されておらず、各々のプレイが鬱陶しいエフエクト抜きで見られて充分満足できる、内容である。一見単調であるが実は複雑に組み合わさったリズムの間を縫うようにオーボエの乾いた音色が絡んでゆく様は、正にサード・イヤー・バンド以外では味わえない音楽世界である。既発の「ハイド・パーク」はボーカルがフィーチャーされた、むしろ毛色の変わったナンバーで、これはストーンズのブライアン・ジョーンズ追悼のハイドパーク・コンサートに出演した時の印象を曲にしたものである。故に妙に爽やかな印象を残す異色の曲であり、この曲だけでサード・イヤー・バンドを判断するのはむしろ危険な、感じがする。三曲目の「ドルイド・グロッキング」はエフェクトが鬱陶しいが、いかにもサード・イヤー・バンドらしいラーガを基調としたおどろおどろしい感じの演奏で、執拗なまでに繰り返すリズム・セクションの呪術的リフレインに、一曲目とは打って変わったオーボエの祈りのような神秘的な響きと、ダブルネックの12弦と6弦のギターが奏でるフレーズがディスクールの如く絡み合って不可思議な世界を紡ぎ出すこと、他のバンドでは創りだせない神秘的音楽世界を構築している。
全部で30分程と時間は短いが、サード・イヤー・バンドの独自の世界に充分に浸ることの出来る充実した内容である。ただ個人的には、ヴァイオリンやチェロを含んだチェンバー・ミュージック的世界の、彼らの演奏を聞いてみたかった、のが正直な感慨でもある。ポール・バックマスターが再加入し、よりポップな世界に接近した、どちらかというと「マクベス」寄りの演奏のため、「錬金術」やセカンドのおどろおどろしい神秘的なサウンドは影が薄い、ものになっている。ジャズとも民族音楽とも違う、独自な世界を展開したサード・イヤー・バンドの、映像世界に浸れる貴重な内容である。ただし内容解説には、「ハイド・パーク」が2テイク収録となっているが、私はキング・クリムゾンの時のようにエフェクト入りとエフェクトなしの2パターン収録されているのかと思ったが、1テイク、放送時のものしか収録されていない。解説は誤りのため注意が必要である。 ロスト・ブロードキャスト [DVD] 関連情報




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